セッション
行き過ぎたスパルタ指導と自主練に引いてしまった
あそこまで追い込む必要あるのか?
奏者にとって大事な手を、血まみれになっても酷使し続けているのは見るに耐えなかった
絶対に休んだほうがいいに決まってるのに音楽に魂を売るってことはああいうことなの?
交通事故で頭から血流してるのに演奏しようとする主人公もそれを止めないフレッチャーもどうかしてる
それに演奏とは関係ない家族のことを人前で侮辱するわ物は投げるわでフレッチャーはさいあく
主人公が調子乗って周り見えなくなって恋人や友達の大切さに気づかず後から後悔するみたいなパターンよくあるけど、邦画と比べて洋画のほうがより多い気がする
そこにいつも共感できないので今回もあーあ。ばかやろう。と思った
お父さんに八つ当たりしだすかもと思ったけどしなかったからまだよかった
台詞がない部分などで自然と登場人物の感情を想像してしまう、間を読んでしまう映画で、それだけ演技も構成も撮り方も良いってことなんだろうな
事故のシーンも衝撃的で目をそらしてしまったんだけど撮り方がすごかったように見えた
音楽をしていて全く楽しくなさそうだなとずっと思っていて、それが最後のシーンの振りになってたのかって思うくらい最後の演奏が楽しそうでかっこよかった
フレッチャーへの嫌悪感とかふっとんでいった
問題作になりそうな内容ではあるのに最後のおかげでそうなっていないんだろうし(知らんけど)、後味悪くならなかったからすごい
グリーンマイル
良いものだったけど悲しさが残った
悲しい
ジョンの「いつも頭の中にガラスの破片がささってるようだ」という言葉、表情、仕草が印象的だった
リアルとファンタジーがこんなにも融合された実写映画は初めて観たかもしれない
ねずみと友達になったり傷や病気を治す力を持っていたりする
かと思えば処刑のシーンが多くあってその度に怖かった
デルの時は絶対にパーシーなんかするじゃんと分かっていたからパーシーがデルの頭にスポンジを乗せた瞬間早送りしてしまった
あまりに見てられなくて
エンドロール後に覚悟を決めてそのシーンだけ見返した
デルは看守たちとの和やかなやりとりが多くあったから余計につらかった
ジョンが始めに治すものが尿道の病気というところがよりこの映画のリアルさを引き出してるのかもしれない
ファンタジー映画で傷や病気を治す力を持つ者が初めてその力を披露するのに、その理由が尿路感染症ってなかなかないよね
そのあと痛みを感じずに用を足せたポールの顔の心地良さそうなことよ
ジョンがウォートンのことを「あいつは悪いやつだ」としか言わないのちょっとウケるなとか思ってたけど本当に悪人だった
パーシーとウォートンに対する嫌悪感が強すぎて二人の顔がアップになるだけで気持ち悪くて見たくなかった
逆にジョンはあんなに強いビジュアルなのに愛おしさのようなものまで感じた
そこまで没入させる映画を作り上げる人たちはすごい
悪人は悪人になるだけの理由があると思っているけど二人はどんな環境で育ってきたんだろうか
手のつけようのない悪人は命を奪うしかないんだろうか
果たして死とは償いになるんだろうか
生きていくことが償いになることもあるし
分からない
ジョンが外に出た時に目をキラキラさせながら星を眺めたり草の匂いを嗅いだりしているところはディズニープリンセスかと一人でツッコんでしまった
しかしそれどころではないポールに大声を出すなとか早く行こうとかちょっと怒られるのかわいい(でも草の匂いを一緒に嗅いであげるポールたちは優しい)
外に出られて感動する、癒し能力を持つ、ということから彼はきっと大男版ラプンツェルです
ジョンが力を使う時などに周りの電気がよくバチバチしてたからもしかして電気椅子効かないんじゃ?と思ったけどそんなことはなかった
手を触れた相手の過去が伝わったり、目の前の人間の思いを感じたりしてしまうのは、どんなに疲れるだろうかと思う
目の前の人間から自分への憎しみをはっきりと感じているジョンに対する「おれたちを感じろ、おまえを憎んでいないよ」というブルータルの言葉、ずっと覚えていたい
映画を観るジョンとそれを見守る看守たちのシーン、よかったな…
観たいけど三時間か…と先延ばしにしてたけどいざ観てみたら全く長く感じなかった
なんて良い演技をする人なんだろうとマイケル・クラーク・ダンカンと検索したら一番上にめちゃくちゃ良い顔で笑っている写真が出てきてなんかホッとした
けどもう亡くなっていると知る
私がいつもやる、この人は仕事で悲しい演技をしていたけど現実ではこんなに楽しそうにしている!という雑な気の落ち着かせ方が通用せずやるせなかった
海獣の子供
海獣って海の怪獣っていう造語かと思ってたけど今調べたらもともとある言葉なのね。
海に生息する哺乳類を海獣と言う。学びました。
とにかく綺麗。きれいでもキレイでもなく、綺麗。
どこのシーンを切り取っても綺麗だった。
喋り声がいらないかもな、映像だけでもいいな、と思うほど。
というか声の必要性を感じなかった。
状況を説明したり気持ちを表現したりするために言葉が必要だとしたら、エンディングの歌詞みたいに台詞を字幕で出すことで十分伝わるかなと。
いわゆるサイレント映画?っていうのかな。
そのほうがこの映画の神秘的な世界観と合う気がする。
私が終始気になってしまったのが、人物の顔が人間離れしすぎて、普通に日本語を喋ってるのが違和感ありまくりなところ。
引きで見るとそうでもないんだけど、寄った時にみんな目がでっっっかい。
日本人とか外国人とかそういうレベルの話ではない。
時々、顔面がドーンと画面を占める時があるんだけど、その時は顔のことしか考えられなくて内容が頭に入ってこなかった。
それが狙いでもあるかもしれないけど。
その登場人物らを静止画で見れば不気味でありつつ美しいんだろうけども、その顔から発せられる日本語がすごくアンバランスに感じた。
特にるか。
そらに最初に言われていた通り、予想できる範囲の当たり前なことしか言わない。
普通ではない顔で普通のことを言う。
これが声がいらないかもと思った理由でもある。
ちなみに芦田愛菜ちゃんのことは大好き。
そらが隕石?をるかに口移しした時、えっ…って引いてしまった。
いくら美少年でも突然あんなことするのはちょっとな…。
初めて観るタイプの映画だった。
映画というより映像作品に近い。芸術。
ボックストロール
エンディングまでよかった。かわいい。
と思って見てたら突然のメタ演出、あれまじですか。すごい。
腕を動かすのに500人?ウインクするのに丸一日…?恐ろしい。
仕事にするべきではない…切手集めのように趣味でやるべきだ…ってキャラの声で物悲しく言わせてるところ、もうやりたくない疲れたっていう製作者たちの声が聞こえてきそうで笑っちゃった。
序盤はずっと夜と地下のシーンで画面が暗くて、単純に私は明るいほうが好きだからうーん…と思ってたけど、それでも動きが面白くてどんどん惹き込まれた。
で途中から明るくなったからわーい!と思った。
でも地下の世界の雰囲気はすごく好き。
ディズニーのイッツアスモールワールドボックストロールバージョンって感じ。
そういうアトラクションあったら入りたい。
働き者のトロールたちがギッコンガッコンつくりものしてるところを見ていたい。
あとなんか昔見た
フィッシュが持ってきたくまのぬいぐるみの頭をエッグスが迷いなく引きちぎった時ええっ!?だったし、それを見て微笑むフィッシュにもええっ!?だった。
技術者としてはそれでいいの…?そのあと頭だけ持って大事そうに一緒に寝てたけど…。
トロールたちが箱でまとまってみんなで寝てるのはとてもかわいい。
虫食べるところはめちゃくちゃハクナマタタ。シンバの「のどごし、さわやかだね…!」って声が聞こえてきた。
アレルギー持ちだからスナッチャーのチーズアレルギー演出がちょっと見てられなかった。
大げさだからまだよかったけど。
でも最終的にチーズ食べて内臓破裂して自爆はすごいアメリカを感じた。えぐい。
これが私の運命だと言って死ねるなら本望だろうけどね…。
スナッチャーの部下たちがずっと自分たちのしてることに違和感を覚えてて、やっぱり悪いことしてたんじゃん!って気づいた時に、あっさりスナッチャーを裏切るところよかったな。
でもそもそもそんなにスナッチャー信者でもなかったっぽいし、裏切るというより自分たちの信じる英雄に変わろうとした結果、という感じだったかな。
ウィニーのお父さんはチーズ、チーズ、チーズ。チーズのことしか頭にないのか。
もっと娘をかわいがってあげて。
白帽子と娘を引き換えだ!と言われた時はさすがに娘をとってたけど、あれがチーズと引き換えだったらどうなっていたことか…
ウィニーはわがままだけどまっすぐで、くるくるな赤毛がかわいい。
いかにもお金持ちのお嬢様と野性的な鋭い目つきの少年というビジュアルの対比がよい。
その二人がお互いを変に意識しないまま終わるのもよかった。
最後には町のみんなとトロールたちがごちゃごちゃ入り混じってて、その中でちょこちょこ動いて修理してるトロールめちゃキュートだった。
かわいい見た目してないのにキュートに見えた。
トロールたちはボックスを被ってないエッグスにすら恐怖を覚えるくらいだったのに、自らがボックスを出るなんてもう考えられないことだったと思う。
それなのに果敢に飛び出してすごいよ。
そして序盤のシーンではフィッシュがエッグスを探してたのが最後のシーンでは逆にエッグスがフィッシュを探してて、もう愛。愛でした。
雪の日
アニメや映画でのクリスマスの雰囲気が大好きだから、とっても好みだった…んだけど、もらったばかりのソリと大好物のマカロニチーズが台無しになってしまうところが悲しすぎた。
私は大好物の料理(しかもおばあちゃんお手製)が雪にまみれて食べられない状態になるのを見るのなんてつらいし、プレゼントをもらったその日に壊してしまうなんていうのも耐えられないので…。
でも小さい子がなんでわざわざそこ!?っていう場所に物を置く感じめちゃめちゃ分かるし、なんなら私もたまにそういうことしちゃう。
夜に湯船に浸かっているとき、その日にあったたくさんの愛を思い浮かべて今日は悪い日じゃなかったのかも…なんて思えるピーターは大人だなあと思う。
お母さんの言ってた通り、物が大事なのではなくてみんなで過ごすことが大事ってことは分かるけど、それでもマカロニチーズをみんなで食べたいしソリで遊びたい、と私なら思ってしまう。
私が子どもすぎるのか?
まあ過ぎたことはしょうがないから今日の残りをみんなと楽しもう、と最終的に思える気もするけど、にしてもピーター切り替えはや!と思った。
だってあんなに楽しみにしてたのに…マカロニチーズ…
マカロニチーズを口いっぱいに頬張ってるピーターが見たかったよ…。
最初のほうはただ雪を楽しむ話かなと思ってたけどちゃんとストーリーがあったな。
店の前で雪かきしてる女の人の存在で、一気に現実味が出てよかった。
主人公が楽しいと周りも楽しい雰囲気、主人公が悲しいと周りも悲しい雰囲気になるってよくあるけど、この物語はそうじゃないところがよかった。
ピーターが楽しい時も大変そうな人がいて、ピーターが悲しい時も楽しそうな人がいた。
それが、自分がどんな状況であれ世界はいつも通りに回っているんだって感じがした。
アカペラお兄さん3人組、最高だった。
劇場版アニメ 忍たま乱太郎 忍術学園 全員出動!の段
「世界がひとつになるまで」が好き→カラオケで歌ったらアニメ映像だった→忍たま見たくなった→えっおもしろ←いまここ
忍たまってこんな面白かったっけ?
カラオケ映像見た時点で、動きがイキイキしてるししんべえがかわいいしこれはいいアニメだ…と思ってはいたけど、やはりそうだった…。
疲れてるのか、オープニングの勇気100%聴いて泣いてしまった。
めちゃくちゃいい歌。
曲に合わせて忍たまたちが頑張ってる姿を映すもんだから余計にグッと来た。
映画だから張り切ってるっていうのもあるだろうけど、全体的に音楽良かった。
会話のやりとりが面白いし、いっぱい人が出てくるのに一人一人の個性が出てるし、だんごで太ったしんべえめちゃめちゃかわいいし、保健委員で張り切る乱太郎もかわいかった。
子どもが見るには少し難しめだったから分かりやすく図で表してくれたり、でも大人にしか伝わらない小ネタを挟んできたり、幅広い層に見てもらいたいと考えてるんだろうなーと思った。
あと結構メタ発言あったな。なんか意外だった。
メインキャラがコナンとルフィとまさおくん、なかなか豪華声優だったんだ〜と今になって気づく。
ルフィの声ってかっこいいイメージじゃなかったけど、きりまるとして聞いてるとすごい男前だったな。
周りの子が声高めだから?
かくかくしかじか〜の先輩と、かくかくしかじか〜の格好になる3人めちゃめちゃかわいかった。
でも女装するおじさんを気持ち悪がったり、お姉さん座りするおじさんを注意してたり、女の子は服がピンク色だったり、ジェンダーバイアス的な見方をするとどうなんだ?ってちょっと気になったな。
勇気100%の石火矢の撃ち方バージョン、大好き。
歌が好きだからどうしても歌ネタに弱い。
くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ
とっても柔らかくてあたたかい絵本のような映画。
だがその柔らかさに浸っているのもつかの間、盗みやら裁判やら結構ハラハラさせられた。
私は人に怒られるのが嫌いでその様子を見ているのも苦手なので、アーネストとセレスティーヌが悪さをしてるのを見てるのもちょっとだめだった。
でも裁判のシーンで二人が堂々と気持ちを言葉にしているのを見て、あぁこの二人は心配する必要はない、と思わせてくれたので二回目に見る時は大丈夫かもしれない。
不安になるシーンが少しあっても最終的にハッピーエンドだと安心して見れる。
けど不安になるシーンの量が多いとそれでも見れないんだよな。
アーネストのシーツが下に沈んでいってお菓子の夢を見るシーン、私も眠る前にベッドが下に沈むのを想像したことが何度もあるからそれを可視化してくれた感じだった。
それやっぱりなるよね!となった。
私の場合シーツが破けて下に落ちるまで想像したことはないけど。
セレスティーヌがアーネストの絵を描いてたらくしゃみで飛ばされた時、セレスティーヌは怒るのかと思ったら「病気なの?横になって、水を飲まないと」と心配していてなんて優しい子なのと思った。
私だったら「ちょっとぉーくしゃみする時は横向いて口塞いでよ」とか言っちゃう。
雪が降れば傘をさして二人で眠り、怖い夢を見れば寄り添い、悪いニュースが入れば不安にさせないようになんでもないよと言い、自分の身に危険が迫っているのにお互いのことをかばいあい、言葉にしなくとも確かにそこには愛があった。
それまで口に出さなかったからこそ、何を望む?と聞かれた時に二人揃って「ずっと一緒に暮らしたい」と言ったところジーンときた。
お菓子を売って虫歯にさせて歯医者に行かせる、っていう仕組みが経済の縮図を見ているようだった。
くまが好きなはずなのにあの夫婦は可愛く見えない…。
一本の線に音がついて、それがどんどんどんどん形になって、絵になって、春がやってくるところ、一番好きなシーンだった。
セレスティーヌが描いた絵が動いているのだと思うとさらにいとおしい。
この映画はセレスティーヌがつくったお話なのかな。
映画をみていると、その世界の中に自分がちょくちょくしゃしゃり出てきて、それがなんだか嫌だなと思う時がある。
こんなに思ったことを文字にしといてなんだけど、こうやって感想を書こうと思っているとさらに自分が強くなる気がする。
何も考えずにただただ映画の世界に浸っていたいのに、自分が頭をよぎってくる。
なんでもかんでも自分のことと繋げて考えないで、その世界観だけを楽しみたい。
それでいい時もあるんだけど、この映画に関してはそんなに自分いらないなーと思った。
(とはいっても、大人の固定観念を鵜呑みにしないで疑ってみるとか、子どもたちは大人の言うことを真似するからやたらと怖がらないようにしようとか、音楽や絵やしたいことがあるなら周りの圧力に屈せず自分の気持ちを大事にしようとか、現実世界に通用する大事なことを教えてくれる物語でもあった。これは忘れずにいよう。)
セレスティーヌのうんうん、うーん…、ん?、とかの声がとってもキュートだった。
吹替版も見てみよう。
将来子どもが生まれたらこの映画を見てほしいな。